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私大の半数が定員割れ 「在学中に廃校になったら…」不安の声
6月15日14時57分配信 産経新聞
少子化で18歳人口が減少し、定員割れの私立大が半数近くに上るなど、厳しい運営を迫られる大学が少なくない。「大学全入時代」の到来で希望すればだれでも大学生になれる一方、学生の獲得競争に敗れて淘汰(とうた)され、廃校が決まった大学の学生からは、「留年や休学して在学途中で大学がなくなったら、どうすればいいのか」と不安の声が上がっている。
文部科学省によると、4年制の私立大は平成20年度で591校あり、2年度の372校から約1・6倍も増加した。しかし、日本私立学校振興・共済事業団の20年度調査では、定員割れした私立大は約半数の266校に上った。このうち、29校は定員の半数にも満たなかった。
定員割れの大学は、地域別では北関東や北陸、中国、四国地方で多く、学生数では800人未満が目立つという。都心の大規模校に学生が集中し、地方の小規模校ほど厳しい運営を迫られるという「二極化」の実態も浮かんでいる。
今回、募集を停止した三重中京大の担当者は「今、募集停止しないと在学生の教育も十分にできなくなってしまう危機感があった」と明かす。聖トマス大でも12年度以降、定員割れが続き、累積赤字は20億円に上っているという。
一方、学生の側も廃校を念頭に置いた募集停止に、不安を隠せない。「学生や保護者向けの説明会を何度も開いてきたが、学生からは『留学や休学したときどうなるのか』『他大学への転学などはできるのか』といった声が多い」と三重中京大広報課。
「消える大学 残る大学」の著者、諸星裕・桜美林大学教授は「1万人規模の大学は60校ほどしかないが、それが学生の半分ぐらいを取ってしまい、残り半分を500校近くで取り合うのが実態で、淘汰は仕方がない」と説明。
今後について「地方大、女子大、小規模大、単科大の順に危なくなるだろう。運営の厳しい大学は、18〜22歳層ではなく、地域や社会人に活路を求めていくしかないのでは」と指摘している。
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